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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 《イタリアの記憶13》・・・自転車通勤〜その2   



自転車通勤にも慣れ始め、私のお尻も厚くなり?、ミラノの街をスイスイと走り回っていました。
春から夏になり、日没も夜10時くらいだったので、殆ど毎日自転車でアトリエに通っていました。

7月頃でしょうか。仕事が忙しくなってきて、明るいうちに帰るのが難しくなっていた頃、私は、ある事にひらめきました☆
・・・日本人に見えなければ、夜の街を走っても安心じゃないかな〜と・・・

ある夜、帰り支度をし、颯爽とサングラスをかけた私。
「キョウコ、なぜ夜なのにサングラスをかけるの?」と聞くイタリア人の同僚に、私は「こうすれば日本人に見えないでしょう!夜は危ないからね」と笑顔で答えました。
そのとき同僚は、意味深な笑い顔を浮かべたのです・・・

サングラスをかけた私が自転車をこぎだして5分くらいの事。二人乗りのオートバイが私の横にぴったり付き始め「シニョリーナ!日本人?中国人?」と声を掛けるじゃないですか!

あちゃ〜、私の努力は無駄だった。。。
確かに今考えれば、サングラスをかけたからと言って、東洋系の顔を西洋系に変える事が出来るはずもなく、そんなあたりまえの事にも気が付かなかった私。

翌日からは、帰りが遅くなる時の自転車通勤を諦める事にしたのでした。



その後・・・
ある晴天の日曜日。
私とデザイナーは日曜出勤。
その日は自転車で出勤をした私。
午前中せっせと仕事をし、昼食はデザイナーと一緒に近くのBARでパニーノを食べ、お日様の下、デザイナーと会話をしながらアトリエに戻る途中、私たちの前を慌てて走り去る一台の黒い自転車が。。。
もうお分かりでしょう。
そうです。私の自転車が盗まれたのです。
入り口の横に停めておいた私の自転車は既に無く、ごっつい黄色の鍵だけがフェンスにぶら下がっていました。
デザイナーは異常に怒っていましたが、振り返っても自転車盗人青年の姿は既になく。
「あ〜、私の自転車は来週の日曜、蚤の市で売られるのかな・・・」と思ったのでした。


この事件の1ヶ月後、
デザイナーは私の為に、どこからか1台の自転車を盗んできました。
彼曰く「3日間置きっぱなしだったから、大丈夫だよ」と言ってましたが、アトリエの近くに放置自転車なんてなかったし、どこから探して来たのか・・・それにしても3日間も監視していたなんて・・・
私はいけない事とは思いつつもすぐにペンキを買い、自転車を別の色に塗り替えたのでした。

by sole-e-luna | 2007-06-11 23:00 | 生活/言葉

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