無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 《イタリアの記憶3》・・・ヴェネツィアへ行こう!   



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 『CITTA TRISTE』(チッタトゥリステ)
 イタリア人はヴェネツィアのことを『哀しい街』と云います。それは、いつの日か海に沈んでしまう街だから・・・。
 四季の移り変りにより、ヴェネツィアは様々な色に変化します。私は、最初に行った冬のヴェネツィアが一番ヴェネツィアらしいと感じています。

 ある冬の日曜日。早起きをして、ミラノから列車に乗り、ヴェネツィアへ!
 六時に起床。もちろんミラノだって冬は寒い。ミラノの緯度は青森県と一緒だから。
 鼻の頭を赤くして白い息を吐きながら、トラム(路面電車)に乗ってミラノの中央駅を目指す。途中、日曜日ならではの“蚤の市”を発見するが、立ち寄っていたら列車に間に合いそうもない。後ろ髪を引かれる思いでトラムに乗り込む。
 ミラノ中央駅に到着。建物自体が博物館のような駅で、ヴェネツィア行きの往復チケットを購入し、中央階段を上ってホームへと進む。ヴェネツィアまではインターシティー(特急)で約三時間。そういえば朝食を摂っていない。コーヒーとブリオッシュ(デニッシュ)を買い、列車に乗り込む。
 時間通りに列車が動き出した。日本と違って発車のベルが鳴る事はありえない。発車前に係員がドアを順に閉めていき、時間になると、かすかな音をたててゆっくりとゆっくりと列車は動き出す。
 コートを上着掛けに掛け、身軽になったところで、まずはコーヒーを飲みながらブリオッシュで腹拵えをする。外の景色が見たいのに、列車の中は暖かくて、ついウトウトとしてしまう・・・
 ハッと気が付くと、あと十分位で到着しそうだ。外の景色は・・・?なんてことだろう!海の上を列車が走っている!線路の両サイドは海・海・・・まるで、列車の形をした船に乗っているような感じ。水面が太陽の輝きをうけ、キラキラと光っている。冬の海だというのに、まばゆい色をはなっている。そしてうっすらともやがかかっている。
 こうしてヴェネツィアの序章が始まった・・・。


 海の上を走りぬけ列車はヴェネツィア駅に到着。
 列車から降り、長いホームを出口へと歩き、駅前広場に出ると、突然目の前に【水の都】がとびこんでくる。そう、駅を出るとそこは既に運河なのだ。
 バポレット(水上バス)に乗ってサンマルコ広場に向う。満ち潮の時には広場全体が海水に浸ってしまうサンマルコ広場。途中、水上タクシーや水上パトカーとすれ違う。ヴェネツィアには車が通れるような道路はない。あるのは運河と、運河に架かる数え切れないほどの橋と狭い道だけ。移動手段は徒歩か船。
 サンマルコ広場の有名なbarでカプチーノを飲む。冷えた体がホッと温まる瞬間。カメリエレ(ウエイター)には、子供のように見えるだろう東洋系の女の子が、この季節一人でヴェネツィアに来たのが珍しいのか、それとも店が暇なせいか、私を相手に世間話を始める。言葉の勉強中だった私は、興味深く耳を傾ける。
 
 この季節のヴェネツィアは観光客も少なく、ゆっくりと街を見渡す事が出来る。心なしか街全体に霞がかかっているようだ。そんな街の色も冬のヴェネツィアらしさを感じさせる。哀しいような淋しいような、言いようのない切なさ。
 寒空の中で運河の上をゆらめく洗濯物を見たり、窓越しに暖かいスチームの中で働く人たちを覗いたり、買い物カゴをかかえた初老の女性が足早に家へ向かう姿を見ていると、「私たちは、日々一生懸命生きていますよ!」と訴えかけられているような気がする。この街で呼吸している人たちの生活が旅人の心に伝わってくる。
 
 路地を歩いていると、仮面屋さんを発見!観光客向けのお土産用ではない。店主が、店先でひとつひとつカーニヴァル用に手作りしている。作る様子を見ていたら、私も一つ欲しいという衝動に駆られた。店主と二人で色々な仮面を試し、私はお気に入りを見つけることができた。 
 帰りがけに店主から仮面の“不思議”を教わった。
「仮面はつける人によって表情が変わるんだよ。その人の顔までが違って見えるんだ。仮面はその人の顔を隠していても、素顔以上にその人の内面を見せてくれるのかもしれないね。」そう言って手元の仮面を付けた店主の顔は、とても優しい愛情溢れる表情になっていた。

 冬のヴェネツィアは本当に寒い。じっと立っていられないくらいに寒い。でも、ヴェネツィアに暮らす人の内に秘めた悲しみと、あたたかさに溢れた心が私の冷えた体に伝わってくる。
 私は冬のヴェネツィアが一番ヴェネツィアらしいと思う。


《余談》
夏のヴェネツィアは観光客で溢れ返り、うかれた街に見えるのは私だけでしょうか・・・?



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ロープを引っぱりながら洗濯物を干します。
こうすれば洗濯物が海に落ちる事もありません。


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ヴェネツィアの病院です。病気も早く治りそうな感じがします。












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子供たち
何だかかわいくって撮っちゃいました。
どこの国も、子供は同じです。
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# by sole-e-luna | 2007-05-18 23:00 | 心に残る風景 | Comments(0)

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 《イタリアの記憶2》・・・小さなレディ   



当時の私の語学力は さんざんなもので
メチャクチャな文法を使って話していました
それでも生きたイタリア語?だったのか
言いたい事は充分に伝わっていたから不思議です

語学力の面で 私といい勝負をしていた友人は イタリア人の3歳の女の子でした

ある日 彼女とおままごとをして遊んでいた時のこと


彼女は三輪車に乗り キコキコとペダルを踏んで外に出て行きました

彼女:「Andiamo」
      (行きましょうよ)
私 :「Dove andiamo?」
      (どこに行くの?)
彼女:「Io vado a complare il profumo」
      (香水を買いに行くの)

おむつがとれたばかりの女の子でしたが 立派なレディでした



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女の子が『小さなレディ』です
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# by sole-e-luna | 2007-05-17 23:50 | あたたかい会話 | Comments(0)

無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 《イタリアの記憶1》・・・はじめに   



 1985年12月から1988年11月までの3年間、私はイタリアのミラノで生活をしていました。
 それまでの私は、某デザイナーの下でパリコレブランドのパタンナーをしていました。85年の10月にデザイナーからイタリア出向の話を持ち掛けられ、悩む暇もなくバタバタと準備をし、2ヶ月後にはミラノ行きの飛行機に乗っていたのです。ミラノで新しい洋服のブランドを立ち上げる為、パタンナーとして向かいました。
 現地スタッフの中に日本人は一人もいませんでした。唯一イタリア人のデザイナーが片言の日本語を話すだけでした。
 当時、私は22歳の誕生日を迎えたばかり。今思えば、かなり無謀な決断だったと思います。イタリアがどこにあるのか、何語を話すのかも分らない状態でしたから・・・。全ては「若さゆえ」という言葉に集約されるくらい。

 その年のミラノはとても寒く、毎日雪ばかりが降っていました。街には、車の排気ガスでくすんだ重苦しい石造りの建物が並び、日の出も遅く、朝7時になっても明るくはなりませんでした。「何て国に来てしまったのだろう。」と嘆いたものです。そんな私を、仕事は待ってくれませんでした。毎日毎日、朝から深夜まで仕事に明け暮れていました。
 それでも3ヶ月、半年、一年と過ぎていくうちに、だんだんとイタリアの良さを感じるようになり、イタリアで呼吸しているのがあたりまえの状態になりました。語学学校には一度も行きませんでしたが、3年目には、夢もイタリア語、独り言もイタリア語になっていました。私の仕事のアシスタント達は、優秀なイタリア語の先生でもあったわけです。だから私のイタリア語は、文法こそメチャクチャでしたが、生きたイタリア語だったと思います。
 言葉は世界を広げてくれます。イタリア語を通じて、フランス人・アメリカ人・ドイツ人、スイス人、レバノン人、インド人・・・と、沢山の国の友人が出来ました。彼らから、私が行った事のない国の文化をたくさん教えてもらいました。それは今でも、私の大切な宝物になっています。

 毎日あくせく働いていた私でしたが、それでもイタリアでの3年間の生活は、日本での生活の10年以上の価値があったと思います。嫌だったこと、怖かったこと、屈辱を受けたこと、数え切れない程たくさんのつらい事があったはずですが、今思い出すのは、楽しかったこと、嬉しかったこと、感動したこと、とあたたかい思い出ばかりです。日本人の口からは聞く事が出来ないような表現や考え方を、イタリア人からたくさん教えてもらいました。多くの日本人が忘れている大切なことを思い出させてくれたような気がします。
 もしイタリアに行っていなかったら、私は今も東京で、徹夜あけの赤い太陽を見るような生活を続けていたでしょう。イタリアでの生活が、私を私らしく、人間らしく戻してくれたのだと思います。

 帰国して約20年が過ぎようといている今、その時の記憶を忘れないように、文章に書いてみようと思いました。誰かに見せる為にではなく、自分のかけがえのない思い出として・・・。
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# by sole-e-luna | 2007-05-15 23:00 | はじめに | Comments(0)