《イタリアの記憶100》・・・不便は知恵を育てる
日本の暮らしは、昔も今も、とっても便利にできていると思います。
お店のお休みはなく、365日いつでも営業している。
(20年以上前までは、元旦だけはお休みだったように記憶してます)
コンビニエンスストアーがあるのが当たり前の現在、それこそ24時間『食』にも困らないし生活雑貨も揃う。
低価格で、家具も家電も何でも揃っちゃう。
そして、低価格だから、使っていた物が壊れても、直して使おうなんて思わない。
水道が壊れれば(滅多に壊れないけど)電話一本で、迅速に水道屋さんがやってくる。
電化製品が壊れれば、電話一本で迅速に電気屋さんがやってくる。
100円ショップに行けば、それこそ気の利いた物がどっさりと棚に陳列している。
3,000円もあれば、一人暮らしの食器が全て揃うのではないかと思うくらいの商品構成が施されている。
日本での暮らしは、知恵を使わなくてもいいような仕組みが出来上がっているように感じるのです。
イタリアの暮らしは?と言うと、
基本的には、どのお店も、日曜の朝から月曜の午後まではクローズしています。
現在、郊外にある大手のスーパーマーケットの幾つかは、日曜も開いているようですが、当時は皆無でした。
キリスト教の文化ですので、日曜は働かないんですね。
月曜から土曜まで働いている私は、いつ食料品を買ったらいいのか?
週末の冷蔵庫が空にならないように、夕方少し外出をして、メルカートに行きます。
お水や牛乳などは、日曜でも開いている『バール』で買う事が出来ます。
イタリアは昔も今も、文房具・家電・家具、全てが日本より高額なんです。
文房具は、日本の3倍のお値段はしたように記憶しています。
ヨーロッパは、紙が貴重なのだと聞いた事がありますが、もしかすると日本が紙の無駄遣いをし過ぎているのかもしれません。
インテリア関係は、お洒落なデザインの物が多いので、お値段がはるのも頷けます。
それなりのお値段だから、みんなじっくりと検討をしてから購入します。
そうやって購入した物は、使い捨てられる事はなく、壊れたら直して、汚れたら手入れをして、長く長く愛用するのです。
日曜のショッピングストリートは、どのショップもクローズしていますが、ウインドーショッピングを楽しんでいる人の姿を多く見かけます。
食器屋さん、家具屋さん、電気屋さん、リネン屋さん、洋服屋さん、靴屋さん。。。
どのお店のウインドーにも、お勧め商品が素敵にディスプレイされているんですよ。
日本では、ウインドーショッピングを楽しむという文化がないように思いますが、それは、いつでもお店が開いているからかもしれませんね。
イタリア人は、ウインドーショッピングを楽しみながら、じっくりと商品を吟味しているのかもしれません。
つづく。。。

ミラノ近郊の街 ベルガモ
何のお店か忘れてしまいましたが、お店がクローズした後もライトアップされてるので、平日の夜もウインドーショッピングが楽しめます。
▲ by sole-e-luna | 2009-07-07 00:48 | 物の考え方 | Comments(13)