《イタリアの記憶34》・・・初めてのヴァカンス パート2 1986/8
『海辺の休暇』
南イタリア、オートラントでの初めてのヴァカンスが始まりました。
朝、ゆっくり目覚め、窓から外を見ると、目を細めたくなるくらいに眩しい日差しが降り注いでいます。
”何をしているの?”と、太陽に叱られている気がして、そそくさと用意をし、ビーチに向いました。
さらさらの砂浜に足を踏み入れたとき、真っ先に私の姿を見つけ駆け寄ってくれたのは、友人の弟くん8歳でした。砂に足をとられる事なく、サイコーの笑顔で一目散に駆け寄り、私に飛びついて、ギュッと抱きしめ、ホッペにキスをしてくれました。
そこはプライベートビーチで、利用している人は、み〜んな顔馴染みの様子です。
小さい子供からお年寄りまで、華やかな水着姿が勢揃いです。随分とお腹が立派になっているおじさんまでも、真黄色のビキニタイプの海水パンツだったりするのです。そこでは、体系なんて気にする人は、誰もいないんです。
それでも東洋人は珍しいのか、私の水着姿は、みんなにジロジロと見られましたが・・・(そこのビーチには、私以外の東洋人はいませんでした)
体の焼き方も念入りで、ギラギラ輝くお日様に向って、体の位置を変えていきます。それはまるで日時計のように・・・
私は、知人のお母さんから「キョウコは、絶対パラソルの下にいなくちゃだめよ!日焼けで、ヤケドしちゃうからね!」と言われてきたので、浜辺にいる時は、パラソルの下の椅子が、私の定位置でした。
パラソルの下で小説を読もうと思ったのに、風がそよそよと気持ちよくって、まだ1ページしか読んでいないのに、ついウトウトと眠ってしまったのでした。
つづく・・・
# by sole-e-luna | 2007-07-14 01:27 | 心に残る風景